So-net無料ブログ作成
セクシャル・ハラスメント ブログトップ

『もっと怒ろう性暴力! 福岡セクハラ裁判から25周年』のご案内 [セクシャル・ハラスメント]

 1989年8月5日,日本で初めて性的嫌がらせ(セクシャル・ハラスメント)は不法だとする訴えが福岡地裁に起こされました。当事務所の辻本育子,原田直子も原告代理人を務めました。提訴から25年。セクハラ事件は後を絶ちません。

 福岡セクシャル・ハラスメント裁判の裁判長を務めた川本隆・元裁判官(現在は弁護士としてご活躍中)は,『提訴時はセクハラという言葉も概念も定着しておらず,よくある職場いじめと考えていた。はっとしたのは,尋問で「原告は夜遊び好きで朝帰りしていた」と述べた男性編集長に,原告側の弁護士が「なぜ女性が朝帰りしたら駄目なんですか」と切り返したとき。私も含め「女性が朝帰りなんて」という固定観念があった。「男女平等」といいながら実際は女性への差別があり,それが引き起こした問題ではないかと気付いた。」と感想を述べていらっしゃいます(西日本新聞2014年7月31日付け朝刊から原文のまま引用)。

 セクシャル・ハラスメントを根絶するためには,セクシャル・ハラスメントが性暴力であり,性差別であるという問題意識を,社会で広く共有していく必要があります。

 2014年8月2日,『もっと怒ろう性暴力! 福岡セクハラ裁判から25周年』というシンポジウムが行われることになりましたので,皆様,是非,ご参加下さい。

日時:2014年8月2日(土)午後2時~午後5時

場所:福岡市男女共同参画推進センター・アミカス4階ホール

http://www.city.fukuoka.lg.jp/events/evt44181.html

東京都議会での、塩村議員に対するセクハラ発言について [セクシャル・ハラスメント]

 東京都議会での、塩村あやか都議に対するセクシュアル・ハラスメント発言について、6月23日、自民党会派の鈴木章浩議員が、自分が発言したことを認めたという報道がされています。

 ヤジの内容のあまりのひどさに、報道当時から批判が噴出し、今となっては海外メディアでも批判報道がなされているようです。
女性に対する共感力のなさ、皆から選挙で選ばれた議員という立場や、議員によって構成される議会という場に対するあまりの無理解に、唖然とした方が多いのではないでしょうか。

 私も参加させてもらった、「東京都議会における差別発言を許さない市民一同」による電子署名では、9万人以上の方の賛同があったようです(http://www.change.org/ja、宛先は自民党東京都連など、内容は「私たちは、都議会本会議内で女性差別発言をした自民党都議会議員を特定し厳正に処分するよう、自民党東京都連に対して強く求めます。」 )。

 自民党野田聖子総務会長をはじめとして、閣僚からも批判が相次いだと報道されています。閣僚については、批判するほかない状況であったり、トカゲの尻尾切りであったり、その思惑は様々かもしれませんが、こうした発言を社会全体が許さなくなったということに、大きな意義があると思います。

 この件で、私が特に気になったのは、発言当時、鈴木章浩議員が何度もこうした発言ができ、昨日の自認まで、派閥内の自浄がなされなかったということです。最初の発言があった時に、少なくとも鈴木章浩議員の周りの議員達は、彼の言動を止めなかった。場合によっては追従したり、うなずくなど同意を示す言動をし、あるいは一緒になって笑っていたことさえ想像されます。

 鈴木議員については、「ヤジの翌日の6月19日に『私じゃないですよ。わからないと思いますよ。ヤジなんていちいち聞いてる人いないですから』と、FNNのインタビューに答えていた」とする報道もあります(6月24日、http://www.huffingtonpost.jp/)し、以後も説明が変遷したと聞きます。

 その経過からみると、23日に自認をしたのは、自責の念や反省からではなく、21日の自民党幹事長発言(「速やかに私ですと言って、おわびをすることが必要だ」)などから、やむをえず逃げ切れなくなっただけだと思われても仕方がないでしょう。

 つまり、彼は、自分自身の発言に自信と責任をもって、確信犯的にその発言をしていたわけではなく、匿名者の1発言として逃げきれると判断していたからこそ、こうしたヤジを飛ばしたのだといえます。そして、名乗り出ずに、匿名者として、わざわざそうしたヤジを飛ばす当時の彼の心理は、そうすることで塩村議員をちゃかして、周囲の笑いをとる、周囲と一緒に塩村議員を笑いものにして楽しむというところにあったのではないかと思います。 

 そう考えると、問題はひとり鈴木議員のものだけではありません。

 もちろん彼は、発言者として責任を負うべきだと思いますし、彼のような人に都政に関わって欲しくないと思いますが、加えて、鈴木議員の言動を止めず、そればかりか容認・追従・同意し、あるいは一緒になって笑っていたと思われる鈴木議員の周囲の議員達にも、いち加害当事者であることの自覚をもち、自分達の言動がいかに社会的常識から外れているか、許されないものであるかという反省をしてほしいと思います。 

 セクシュアル・ハラスメントは、ひとり加害者・被害者のいち当事者間の問題ではないことが、多々あります。特にこうした、周囲の面前でセクシャル・ハラスメント発言を投げかける場合などはそうでしょう。

 社会全体で、これからも、こうした女性に対する侮蔑発言は許されないということを意思表示していきたいですね。

(郷田真樹)

共通テーマ:ニュース
セクシャル・ハラスメント ブログトップ