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大薮順子さん写真展・講演「STAND 立ち上がる選択」 [性暴力]

大薮順子さんの素晴らしい写真と講演に加えて、
たくさんの皆様のご協力をいただき、
とてもよい写真展@イムズと講演会@アクロスを開催させていただけました
(主催は、写真展は性暴力被害者支援センター・ふくおか、講演会は福岡県弁護士会です)。

西日本新聞朝刊で2回、
NHKニュース(TV・ラジオ)でも複数回報道をいただき、
報道を視聴して感動をしたといったご意見をくださった方もいらっしゃいました。

参加した弁護士も、複数が、
「脳が傍聴した」、「感じたり考えたりが多すぎて頭が爆発した」などと
軽い興奮状態でした!

大薮様はじめ皆様、
またその方々をサポートし、あるいは留守を支えてくださったご家族の方々も、
本当にありがとうございました。

以下は、もしも理解不足の展がありましたら、
大薮さんにコラ!と言われてしまうかもですが!、
個人的に、とても胸にひびいた箇所を記載しておきます
(もっと沢山ありますが、全ては書き切れないので、まずは一部ということで)。

できれば大薮さんの本を購入いただければ、
私の稚拙なメモよりも、ずっと心に響くものがあると思います。
(本にでてくるエピソードを知って、「自殺をやめた」方もいらっしゃると聞きました)。


*******

たくさんの女性はもちろん、
男性被害者、家庭のなかの被害者、子どもの性虐待などが、いかに多いかということ。

いかに社会のなかで、誰にも知らずに闇にほうむられているかということ。

*******

暴力は加害者の意思でしかおこらないこと。
被害者の意思ではおこっていないこと。

だから、被害者に「注意しなさい」と言っても、
何をどう注意すればよいかなど誰にもわからない。

そんなことよりも、加害者にきちんと責任をとらせること。

一人の加害者に、何人、何十人もの被害者が存在しうること。
暴力は、被害者一人を傷付けるのではなく、
その周りのたくさんの家族や愛し愛される人をも傷つけること。

一人の加害者に、きちんと責任を負わせることは、
本当にたくさんの人を、ひいては社会を守ることにつながること。

*******

被害者は、ステレオタイプな、無個性な、
あるいは統計上の数としての「被害者」ではないこと。

その一人一人に、人生があり、個性があり、人間関係があり、
喜怒哀楽も愛情もあること。

彼、彼女たちは、怒りながら、あるいは自分を哀れみながら
被害者としての人生を選ぶこともできるし、
あるいは、よりベターに、パワフルな自分の人生を、選び取っていくこともできること。

彼、彼女たちには、たくさんの権利があること。
権利を知らされ、適切な説明とサポートを受け、
権利の行使や選択を行っていくべきであること。

********

彼・彼女たちに、「あなたは悪くない」ということを、伝え続けること。

彼・彼女たちは、当然、悪いことはしていないいのだから、
そう言われると怒ることもままあること。

それでも、いつか、「どうして、あの日、あのとき、あの場所にいたのか」、
「違う行動をとっていたら、被害にあわなかったんじゃないか」と
彼・彼女達が、過去を悔やんでしまう時に、
どう考えても過去は変えられない、おきたことは無かったことにはならない、
でもその出来事は、「あなたの意思でおこったものではない」「あなたは悪くない」こと。

そう繰り返し語り続けられたことが、
いつか心の中に種をまき、次の人生を選び取っていく上の糧になりうること。

********

被害者が被害を語る時、周りで嵐がおこる。
どうしてそういうことを言うの、言われた側はどうなるの・・・
嵐のなかで、被害者が孤立してしまうことさえある。

それでも彼・彼女達は、自分が悲劇の主人公になりたいわけでも、
有名になりたいわけではなく、
自分があった被害から、他の人、自分の子ども達が同じ被害にあわないために、
自分で被害をくいとめるために、勇気をもって語ってくれた人達がたくさんいたということ。

その人達を孤立させてはいけないこと。
社会が手をさしのべて、依存関係に陥らず、けれども互いによりそって、一緒にやっていくこと。

*****************

(郷田真樹)

DSC06483.JPG

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木村草太さん講演「憲法解釈の理論-集団的自衛権と同性婚を素材に」 [憲法]

5月25日、福岡県弁護士会の総会が開催され、
憲法学者の木村草太さんに記念講演をいただきました。

木村さんは、「首都大学東京大学院社会科学研究科法学政治学専攻・
都市教養学部都市教養学科法学系教授」というお立場ですが、
あの「報道ステーションの憲法学者の先生」の方がわかりやすいかもしれないですね。

お話は、「憲法解釈の理論-集団的自衛権と同性婚を素材に」というものでした。

国際法の読み解き方、
憲法の読み解き方などを、
わかりやすいたとえを駆使して、順を追って丁寧に、
詰め将棋のように綺麗に問題のとらえ方を説明してくださいました。

結論として、
日本国憲法には集団的自衛権を根拠づけるような規定はない、
憲法は同性婚を禁止していない、
ということが、フローチャート式によくわかりました。

詰め将棋のような理論展開で、
クリアカットとはこのことか!というすっきりした気持ちです。

(質疑応答でお伺いするような事柄でもありませんでしたが、
 とはいえ、一番おうかがいしたかったのは、その、問題整理能力の身につけ方?だった、
 という講演会でした)

少しずつ少しずつ慣らされて、見聞きする情報そのものも操作されて、
私達はいま、気がつかないうちに、戦前そのもののような社会にいると感じます。

戦前だって、同じように、ある日突然危機的な何かがあったのではなくて、
なんとなく、あれ?、あれ?と思っているうちに戦争がはじまって、
でも、市民の生活はなんとなく続いていって・・といううちに、
気がつけばあの大惨禍に至ってしまったのだったのだろうと思います。

戦争や互いが互いを監視して縛り合うような社会は、
誰かの強い意志によっても興りえるのでしょうが、
それを支えるのは、一人一人の無意識・無関心にほかならないと思います。

わからないから選挙にいかない。
忙しいから選挙にいかない。
誰に投票したって一緒でしょ。
私の一票くらい、誰にいれても社会は変わらないでしょう。

でもその一票一票が集まって、いま、私達はたくさんの政治家達から
「政治が何をやっても国民は目先のことしか考えてない」
「税金あげずに、適当に福祉をばらまけば、選挙なんて大丈夫」と、
簡単に手なづけられるかのように誤解をされている、
語弊を怖れずにいえば、見下されているように思います。

子ども達が、戦争に怯えず、平和な社会で生きていけるように。
好きな人と、自分らしく人生を歩んでいけるように。

あなたの意見を、無投票ではなく、白票でもなく、
きちんと社会に伝えていただければと願います。

まずは、暑くても、雨降りでも、忙しくても、ちょっと大変な思いをしてでも
きんと1票の行使を、ぜひ!。

(郷田真樹)


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「男女平等及び性の多様性の尊重を実現する宣言」 [男女共同参画]

5月25日、福岡県弁護士会の総会が開催され、
「男女平等及び性の多様性の尊重を実現する宣言」が議決されました。

これは、下記の前提で、弁護士会が、
男女平等及び性の多様性尊重を実現するために基本計画を整備し、
さまざまな取り組みを行っていく予定であることを宣言するものです。
 
***抜粋***
私たちの住む社会は、さまざまな個性をもつ人々で構成されています。

どの人もみな、個人として尊重され、
自らの個性と能力を十分に発揮する機会が確保されなければならないことは、
いうまでもありません。

性別という枠を超えた人権尊重の必要性も指摘されはじめている現在、
性の多様性を受け入れ、それぞれの個性を生かし活躍する社会という観点は
非常に重要です。


かかる観点から、福岡県弁護士会は、
真の男女平等の実現とともに、性別を問わず、
全ての人々が、自分らしく、個性と能力を十分に発揮できる社会をめざして、
みずからが総合的かつ統一的な取り組みを行うことが必要だと考えました。」


当事務所も、ご相談者・ご依頼者の方はもちろんのこと、
様々な弁護士・弁護団や、関係各機関の皆様とともに連携をとりながら、
男女平等や、性の多様性が尊重される社会を実現するために、
さまざまな側面から取り組みを行っていきたいと思います。

皆様、今後ともどうぞ、よろしくお願いいたします。

(郷田真樹)

【写真展・講演会】立ち上がる選択〜性暴力を許さない社会のために [性暴力]

写真展・講演会開催のご案内です。

6月4日(土)10時〜20時@天神イムズ
 写真展 Projekut  STAND 
     性暴力サバイバー達の素顔
 15時30分〜大藪さんに30分ほどトークをいただく予定
 (性暴力被害者支援センター・ふくおか主催)


6月5日(日) 13時〜15時@アクロス 
 写真家・大藪順子さん講演会(先着100名限定)
 立ち上がる選択〜性暴力を許さない社会のために
 (福岡県弁護士会主催)

皆様、ぜひぜひお誘い合わせのうえ、お立ち寄りください。

*詳細(特にアクロスのEV選択は要注意!)は、
 チラシをご参照ください。

****大藪さんプロフィール****
1971年大阪府生まれ。コロンビア・カレッジ・シカゴ卒業後、新聞社で専属写真家として 活動する傍ら、性暴力被害者を取材撮影し「STAND:性暴力サバイバー」を発表。米国の TVドキュメンタリーとなり、大きな反響を呼ぶと共に、米連邦政府の女性に対する暴力に 関する上議員特別議会で発言権を与えられる。以来、ワシントンの上議員オフィスからハ ワイの女性刑務所まで、各地で展示会と講演をし、米政府主催の防犯全米キャンペーン等 にも携わる。2006年より日本各地でも講演と写真展を通して被害者支援体制構築を訴 え活動。2002年ワシントン DC レイプクライシスセンターよりビジョナリーアワード受賞。 2008年やよりジャーナリスト賞受賞。2011年シカゴの母校より卒業生優秀賞受賞。2007 年著書「STAND-立ち上がる選択」出版(フォレストブックス)。米国発ニュースサイト、ハフ ィントンポストにブログシリーズ「浦島花子が見た日本」を不定期執筆。スクリーンショット 2016-05-11 16.26.52.png

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災害時 LGBTの方たちへの理解を、一人で悩まず相談を!

災害とDV・性暴力について文章を書いたところです。

女性・子どもの脆弱性、などと言われたりしますが、
社会のなかで構造的に弱い立場にいらっしゃる方は、
災害・復興時などに、さらにその弱さ(脆弱性)が増し、
平常時よりも辛い思いをすることがあります。

LGBTなどとも表現される性的マイノリティの方達についても、
プライバシーが確保されず、常時、第三者の目にさらされる環境にいる場合には、
こうしたことに理解のない人達からの視線や接触を遮ることができず、
平常時より辛い思いをされることがあるかもしれません。

また、自分自身が性的マイノリティだということを他者に隠しているような場合には、
そのことを隠すために多大な努力を要したり、
隠しきれなかった時に「ばらすぞ」と脅されたり、
さまざまな苦労があるかもしれません。

自分のパートナーが誰であるかを秘密にしているような場合には、
パートナーの安否を大手を振って探せず、
互いの安否確認ができるまでに身を切られるような辛い思いをしたり、
あるいは、周囲の目が気になって、
互いに一緒の避難所に入ることができなかったりするかもしれません。

しかも、そうした辛さを、秘密を知らせてもよいごく少数の人にしか出せず、
身のうちにかかえて生活をするほかない辛さもあると思います。

幸いにして現在は、SNSなども発達し、以前に比べて、
さまざまな、信頼しうる性的マイノリティ支援団体などへの、
アクセスがしやすくなっていると思います。

どうか、辛い思いを誰かと共有しながら、
この大変な時期をご無事に乗り越えられますようにと願っています。

また、平常時であれ、災害・復興時であれ、
脅し、暴力、DV・性暴力(男性被害者や性的マイノリティの被害者も含む)は
許されませんし、犯罪にさえなりえます。

性的マイノリティの方たちについて、これまでの女性被害者支援のような、
相談・支援体制が整備されるまでには、まだまだ時間を要するかもしれませんが、
現在は、行政機関なども含め、性的マイノリティの方達についての、
相談・支援体制の整備の必要性がうたわれはじめています。


被害にあわれた時、自分でどう対応をしたらよいかわからない時、
どうか一人で悩みを抱え込まず、
ご自身が信頼できる、話をしてもよいと思える身近な方からでも、
行政や法律家といったところからでもかまいませんので、
アクセスをしてみて、もしも相手が信頼できると思えた時には、
遠慮なく、あなたの悩みについての相談をしてみてください。


また、自らが被災者として日々を必死に乗り越えていらっしゃる皆様や、
被災地や全国で、被災地に思いをはせあるいは援助を続けているたくさんの人達に、
山積している膨大な質・量の越えていくべき課題のなかで、
表立って目に見えにくい事柄ではあるけれども、
確実にLGBTと言われる性的マイノリティの方たちも確実に存在し、
それぞれが同じく被災者として課題を抱え、
人知れず悩んでいるということに思いをはせ、
理解や共感、支援の気持ちをよせていただけますと、とてもうれしいです。

(郷田真樹)


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災害時のDV・性暴力〜被害をうったえることは、わがままではありません。 [DV]

「皆さんが被災して大変な時に、
 こんな家庭内のつまらない揉め事を相談する、
 私はわがままでしょうか?」(DV被害者)
 
「そこでしか生きていけないときに、
 誰にそれを語れというのですか?」(性暴力被害者)


東日本大震災
「災害・復興時における女性と子どもへの暴力」に関する調査報告書 に出てくる、
いたいたしい言葉です。

災害・復興時、多数の人が極限的かつ長期的なストレスにさらされ、
社会的インフラも整わないなかで、平常時であってもおこりえた、
DVや性暴力などの被害者が救済されにくくなるだけでなく、
災害による被害の増加リスクもあることが指摘されています。

たとえば、上記調査報告書には、さまざまな胸の痛む被害経験が述べられています。

避難先で物資を融通する権力のある男性に性行為を強要されても、
「いやなら、ここにいられなくなる」と言われ応じざるをえなかったうえ、
「騒いで殺されても海に流され津波のせいにされる」といった恐怖から、
「その後に誰にも言えなかった」という話。


物資を融通してもらうなら、性的に搾取をされても仕方がないと思われるためか、
他の女性から性的被害を「あたりまえだ」と言われた話。


加害男性側も辛い立場にあるためか、
男性が女性の毛布に入り込んでいても、
周囲が「若いから仕方がない」と見て見ぬふりをしてしまった話。


支援女性が、被災者から被害を受けても、ボランティアリーダーから、
「支援者ボランティアが被災者をしかり指導するとは、もってのほか」と
暴力を容認されてしまったという話。



何れも、加害者も被害者もギリギリの、平常心を維持し難い状態下での
出来事だったのかもしれません。


けれども、だからといって、
女性に対して、DVや性暴力を加えてよいわけではありません。


平常時であれ、災害・復興時であれ、女性に対する暴力は許されません。

それは個人の人権や尊厳を損なうものです。

たとえば、レイプは「魂の殺人」と言われるほどに、
被害者の人生を、一生にわたって左右するほどに、深く深く損ないうるものです。
 

また、多数の人が「レイプ」と言われて想像するような性暴力等に限らず、
何かを融通すること(物資の融通等に限らず、施設内で目立たず、いじめられず、
平穏すごせることも含む)と引きかえに、
暗に明に性的関係を求めることもまた、ひとつの性暴力です。
一見、女性がそれに同意をしているように見えたとしても、
極限状況下でのその取引は性的搾取に他なりません。


今、被災地では、たくさんの人達が、助けあい、手を取り合って、
被災地で懸命に日々をすごしています。
全国の皆さんからの温かく感動的な支援がたくさん届けられています。

そうしたなかで、どうか、DVや性暴力といった被害が発生しませんようにと、
切実に願っています。

それでも、不幸にして被害にあってしまったという方は、どうか、
「わがままかもしれない」、「仕方がないのかもしれない」などと躊躇をせず、
声をあげてください。泣き寝入りする必要はありません。


もしかしたら、混乱時した状況のなかで、
最初の相談先で適切な対応を受けられないこともあるかもしれません。

それでも、たくさんの人達が、
災害・復興時のDV・性暴力といった被害が生まれないことと、
不幸にして被害にあってしまった方が適切な相談・支援先にアクセスができて、
支援をしたいと思っていることを知って、ぜひ誰かにつながっていってください。

そして、ともに歩みながら被害を回復し、災害に加えて、さらに傷ついてしまった
あなたが、それでも、しっかりと、あなたらしい人生を取り戻していくことを、
心から願っています。

なお、こうした話をすると、
被災者・支援者等を侮辱しているのか、信頼していないのかといった
ヒステリックな意見も出されがちです。

実際、上記調査報告にも、報告者らが、
阪神淡路大震災時の経験をふりかえって、
「神戸・沖縄 女たちの思いをつないで~私たちは性暴力を許さない!」
という集会を開いたところ、
一部マスコミなどから、
「被災地で性暴力はなかった。証拠がない、全て捏造である」といったバッシングを受け、
「性暴力を許さない、と声をあげたことだけで、なぜこれほどにバッシングされるのか」と
深く傷ついた、という話がでてきます。


平常時でさえ、DV・性暴力といった気持ちの落ち込むような話に、
共感し、あるいは過去を思い出し、苦手とされる方もいらっしゃいますから、
災害・復興時にこのような文章を書くことそのものが、
DV・性暴力とは縁遠いと自認していらっしゃる多数の人達のお気持ちも含め、
傷つけ、ご不快な思いをさせるのではないかと、逡巡をしました。


けれども、平常時のDV・性暴力の発生状況からみて、
非常時にだけそれらが発生していないと考えることは不自然です。
加えて、災害復興時にこれらのリスク増加は、既に国際的な知見になりつつあります。


そうした事実を前提に、社会全体で、復興支援時においても、
災害対策(避難所運営なども含む)の様々な場面で女性を適切に参画できるようにし、
女性の目をいきとどかせると共に男女格差をなくしていく努力が、
やはり必要なのだろうと思います。


ですから、多数の人達に、考えたくないことではあるけれども、
災害・復興時にも、DV・性暴力の問題が存在し、
そのリスクは平常時よりも増加するリスクがあるという指摘を知っていただき、
女性達がそのような被害にあわないよう、互いに声をかけ、目配りをし、
そうした被害が発生しないようにお力をお貸し頂きたいと思い、
あえてこの文章を掲載することにしました。


また、もしそういう被害を耳にしたときに、
災害・復興時だから仕方がない、加害者だって大変なんだといって見過ごさず、
被害を被害として受け止めて、被害者に寄り添おうと思ってくださいますと、
本当にありがたいです。


最後に、不幸にして被害にあわれた方が1人でもいらっしゃるならば、
その方に、たとえ大変な非常時であったとしても、
あなたは被害について語る権利があるし、
医療的・精神的ケアはもちろんのこと、
行政支援や法律的支援など、必要な支援を受けるべきであるし、
それは決してわがままなことではなく、あたりまえのことです、
ということが伝わればと願っています。


あらためて、こうした文章で、ご不快な思いをされた方がいらっしゃいましたら、
深くお詫び申し上げます。


(弁護士・郷田真樹)


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ゾンタクラブの集まりに参加させていただきました(夫婦別姓) [夫婦別姓]

 選択的夫婦別姓制度について、北九州ゾンタクラブの皆様と、27日(日)の午後に、北九州市立男女共同参画センター・ムーブでお話をさせていただきました。

 ゾンタクラブの皆様は、3月8日の国際女性デーにあわせて、この時期に、ローズデーとしての集まりを持っていらっしゃるそうです(素晴らしい!)。

 学生さんから会の中心メンバーの方達まで、たくさんの皆様に熱心に議論をいただき、別姓の是非・自分がそれを望むかどうかにかかわりなく、別姓制度を切望する人に、それをあえて法が一律全面禁止にまでする必要があるのか?という観点から考えていただくことができて、とても嬉しい集まりでした。

 裁判も立法も政治も、社会の声をうけて変わります。

 社会のなかで、たくさんのみなさんが、別姓を希望する人に禁止までしなくていいんじゃないか?と思い、表現し続けていくことが大切だと、あらためて思いました。
 お集まりいただいた皆様、ありがとうございました。

*ゾンタクラブ
 奉仕と支援を通して全世界の女性の地位向上のために活動する世界的な社会奉仕団体

                                      (郷田真樹)

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平和のための絵本読み聞かせ会 [福岡女性九条の会]

福岡女性九条の会は、3月20日(日)天神中央公園にて「平和のための絵本読み聞かせ」会を開きました。
前日まで雨が降っていましたが、当日は爽やかな青空が広がりました。

定番の名作絵本(ぐりとぐら、スーホの白い馬など)から入り、
・「へいわってどんなこと」(浜田桂子、童心社)
・「タケノコごはん」(大島渚・文、伊藤秀男・絵)
・「新・戦争のつくりかた」(りぼんぷろじぇくと・著 井上ヤスミチ・絵)
・「わたしの『やめて』(自由と平和のための京大有志の会・著、 塚本やすし・絵)
など、数冊を読みました。

読み聞かせ中の絵本の世界にどっぷり浸る子、他の絵本を触ったりめくったりする子、遊びながら時々絵本を見にくる子。
ヨチヨチ歩きの小さなお子さんから小学校高学年のお子さんまで、それぞれが自由にリラックスして思い思いの時間を過ごしているようで微笑ましかったです。
また、途中で足を止めて声をかけてくださった方や、参加してくださった親子が何組かおられました。

次回は、4月23日(土)1時30分より、天神中央公園にて行います(雨天中止)。
みなさま、お気軽にどうぞお立ち寄りくださいませ♫

柏熊志薫


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今年の抱負 [日常]

2016年度、福岡県弁護士会の会長になることが決まった。
 小さい頃、4人兄妹の末っ子で、親のみならず、近所の人からもかわいがられて、幸せだった(のだろう)。よく覚えていないが、写真や親の話からすると、そうだったのだろうと思う。
 10代、容姿に劣等感を持ち、生意気と言われるのが辛かった。主観的には、ひたすら首を下げて生きていたが、人からみれば、やはり自己主張の強い少女だったらしい。同窓会では、そんなエピソードを語られる。でも辛かった。
 20代、家を出て世界を広げ、目立たない存在を目指すことを放棄して自然体を志し、結婚、出産、弁護士登録と目覚ましく過ぎていった。
 30代、子育てと仕事でてんてこ舞い。楽しくもあったが、毎日が精いっぱいで自分を顧みる余裕もなかった。
 40代、母と同居して、仕事に打ち込んだ。今のキャリアはこの時があったから。その分、下の子ども達には気が回らなかったかもしれない。
 50代、相変わらず仕事をしている間に子どもたちが家を出て、一人になった母が衰えてしまった。一人の夕飯も多かっただろう。ごめんね。最期は親孝行させてもらって、見送った。
 そして、60代。昨日と何が変わった訳でもない。この年なりの、仕事や子育てが続いている。子育てではなく、大人として向き合えるかが問われている気がするが。
 そして、そして・・・
 今年はもう一度精一杯仕事をしてみようと思う。
 会長に立候補するのは勇気がいった。シェリル・サンドバーグ氏(ファイスブックCOO)が言うように「大きな会議で男性は真ん中に座る。女性は役員でも端や後ろに座る傾向がある」という私の中の刷り込みを超える必要があった。立候補は私にとって第1歩であり、後退しない決意表明でもある。

戦争法は許せない!
正義と人権を守るこの仕事に誇りを持って続けていける道を広げたい!
後に続く女性弁護士たちの将来像に一つの道を残したい!

相談し易く頼りがいのある弁護士・弁護士会であるように!

原田直子

子ども達に安全・安心を届けるために(前編)

田嶌誠一教授の最終講義から学んだこと

2月13日、九州大学箱崎キャンパスにて田嶌誠一教授の最終講義を受けてきました。
田嶌教授は、臨床心理の分野においては「壷イメージ法」という療法を考案された方としてご高名ですが、一介の弁護士がなぜ教授の最終講義を受けたかというと・・・。
児童の社会的養護の課題、特に児童養護施設内で起きる暴力の問題に対して、教授が考案した「安全委員会方式」が導入されたという事案に行き当たったことがきっかけでした。

(以下、講義内容を要約。文責は柏熊。)

人の内面にアプローチする臨床心理の専門家が、どうして施設内の暴力問題に取り組むことになったのか。
教授は、外来で相談に来られる人たちはまだラッキーだ、本当に困っている人は孤立していて相談すら出来ない、そうした人たちにアプローチしていくには人の内面を探求するだけでは限界があるとしてネットワークを活用し、孤立している人達の居場所を作るべく精力的に実践していきます。
スクールカウンセラーとしてはいわゆる“困難校”で実践を積み、不登校児童に対して積極的に家庭訪問したといいます。「行ってもいい?」と聞くのではなく(そう聞いたら「いやだ」と言われるに決まっているから)、「行くからね。」と連絡を入れて家庭訪問を繰り返す。最初は会ってくれなかった子も何度も来るおじさんのことを無視することができなくなり、ようやく部屋のドアが開かれたとのこと。

そうした実践の中で、教授はさらに、ある子ども達には切実なニーズがあることに気付きます。
それは児童養護施設にいる子ども達です。

児童養護施設内における暴力の問題は古くからあったものの、職員から児童への暴力だけではなく、真実は、児童から職員への暴力や児童間の暴力も多いという実態を目の当たりにします。教授は、この施設内暴力の問題が、どの都道府県の施設にも起こっていることで(もちろん暴力のない優良な施設もありますが)地域の実情に関係なく、当該施設内のみでは対処できない構造上の背景がある、ということに着目しました。
人間の発達過程には5段階の欲求があると言われており(マズローという学者が提唱)、生理的欲求(食欲や睡眠、排泄)、次に安全欲求(安全なところで安心して過ごしたい)、その次に愛着欲求(甘えたい、愛されたい)、その次に承認欲求(人や社会から認められたい)、最後に自己実現欲求(自分が選んで進む道の中で自分の価値を高めていきたい)というステップを順に進んでいくが、暴力にさらされている施設内の子ども達は第二段階の安全欲求のところで助けを求めている、暴力行為の当事者(加害児も被害児)に入所前の虐待が原因で愛着障害があるとかないとか、そういうことが問題なのではないということ、その前段階の安全欲求の部分を満たさないことには、子ども達の成長のサポートができないということでした。

教授は暴力が発生する構造上の問題として、児童養護施設に入所している子ども達は、自分の意思にかかわらず所属しており出入りの自由度が極めて限られている、いわば「ここにいることが不本意である」人間の集団であり、また、自分の思いを伝える手段として言葉を使うことが苦手であるという特徴も加わって、何かあればすぐに手が出る、暴力が深刻化しやすい、ということを分析しました。(したがって、この所属における不本意性という側面から、児童養護施設だけではなく、学校の寮や軍隊、精神病院なども同様のことが当てはまると考えられるそうです)。
また、加害児はかつての被害児であり、暴力が連鎖しているという問題もありました。

施設の子ども達は、甘えたいとか、愛されたいとかそういうこと以前に、とにかく安全なところで安心して暮らしたい、という切実な願いを持っている。この切実な願いに応えるべく、教授は、この構造上の問題として起こりうる暴力問題に対して、組織を上げて取り組む必要がある、として「安全委員会方式」というものを考案しました。

新たな被害児を生み出さないようにするべく(それはひいては将来の加害児も生み出さないことにつながる)徹底した取組みを始めました。

ちょっと長くなったので、また時間のあるときに続きを書きます。

柏熊志薫
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